特許出願から登録にいたるまでの流れについて説明して下さい。
方式審査
出願書類が特許庁に提出されると、それが特許法などで定める手続的・形式的要件を満たしているか審査され、所定の要件にしたがっていない手続については手続の補正が命じられ、また、却下処分がなされることがあります。
出願公開
出願日から1年6カ月経過したときは、すでに特許掲載公報の発行がされているものを除き、特許出願を特許公報に掲載することにより出願公開されます。
これは、発明を早期に公開することによって、第三者の研究・投資の重複を防止し、社会のさらなる技術発展を促す趣旨のものです。
出願公開の効果として、出願者は、書面によって警告したときは、警告から設定登録までの間に業としてその発明を実施した者に対し、特許権の設定登録後に、実施料相当額の補償金請求権の行使ができます。
また、警告をしなくても、公開された発明であることを知って業としてその実施をした者に対しては、同様に請求できます。
審査請求
たとえば、他人の登録を阻止する目的の防衛出願については、自ら出願した特許が登録されなくても、他人の登録が阻止できれば目的を達します。また、技術が陳腐化して特許を取得する必要がなくなってしまうものもあります。
このような出願を審査せずにすめば審査件数が減少し、審査処理が迅速になります。そこで、すべての出願を審査するのではなく、審査請求があったものだけを審査するという審査請求制度が採用されています。
出願日から3年以内(2001年9月30日以前の出願については7年以内)に審査請求がない場合には出願は取り下げられたものとみなされます。なお、審査請求は、出願人でなくても誰でもこれを行なえます。審査は審査請求順になされますが、例外として、早期審査制度があります。
実体審査
審査請求された出願について、審査官が審査をして、拒絶理由があると判断した場合、ただちに出願を拒絶する査定をするのではなく、出願人に拒絶理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えることになっています。
これに対し、出願人は意見書を提出して拒絶理由に反論をするのか、拒絶理由を解消するため、意見書と共に、特許請求の範囲の減縮・削除、または誤記訂正の補正などをして対処します。
特許査定
審査官は、拒絶理由が見つからなかったときや拒絶理由が解消したと認められるときには特許すべき旨の特許査定をします。
特許査定謄本が出願人に送達された日から30日以内に特許料が納付されると、特許権の設定登録がなされ、特許公報に掲載されます。
拒絶査定など
これに対し、審査官が出願人の反論、補正などによっても拒絶理由が解消されないと判断したときは拒絶査定をします。
出願人は、拒絶査定に不服がある場合は、拒絶査定謄本の送達の日から30日以内に拒絶査定不服審判を請求できます。
この審判でも拒絶査定が支持された場合には、請求不成立の審決が出されます。
これに不服のある出願人は、特許庁長官を被告として、知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起できます。
逆に、審判請求に理由があり、拒絶理由を発見できない場合には、先の拒絶査定を取り消して特許をすべき旨の特許審決が出されます。

