EU主導による共同体特許構想
最近では、長期間にわたり末発効の状態がつづくCPCを見限って、条約ではなく、EU規則によって共同体特許制度を創設しようとする動きが強まっています。
欧州委員会(注2)は、1997年6月、共同体特許制度の創設に関して議論のたたき台となる「共同体特許およびヨーロッパ特許制度に関するグリーンペーパー」を発表し、各方面での議論を経て、2000年8月、「共同体特許規則案」を発表しました。
その後、使用言語の問題などをめぐって成立に向けた協議が難航していましたが、2003年3月にブリュッセルで行なわれたEU閣僚理事会において、共同体特許創設に向けた「共通政治アプローチ」の合意がなされ、実現に向けて動き出しました。
共同体商標制度とは、どういう制度ですか。
共同体商標制度(CTM= Community Trade Mark ) 共同体商標制度は、1993年に採択されたEU商標規則に基づき、1994年3月に発効した制度です。
この制度の最大の特徴は、出願人が1つの言語で、1つの出願を、1つの官庁に提出することにより、EU25カ国全域で統一的な保護を受けられることです。
また共同体商標の登録、移転、取消、無効または放棄は、共同体全域においてのみ効力を有するものとされます。
この制度はEU加盟国だけでなく、パリ条約加盟国およびWTO加盟国国民にも開放されているので、これらの国民は共同体商標を出願・取得することが可能です。
また、この制度は、スペインのアリカンテに置かれている共同体商標庁(OHIM=The Office for Hamonization in the Intemal Market )により運用されており、OHIMが共同商標の登録手続を担当しています。

