争訟(審判・訴訟)

ここでは特許訴訟についてお伝えします。
「見たことのない警告書が送られてきた・・・」
「あの店舗の販売する商品、ウチのものとなんか似てない・・?」

特許における中小企業の訴訟、紛争事件、また警告書を送られてきた場合の注意点、また警告書を送る際の注意点をまとめました。
どうぞご参考下さい。

中小企業の紛争事件

企業間の紛争事件は最早、なくなることはなく、近年は中小企業においても紛争事件が増えております。権利行使の機会が増え、警告書のやり取りは日常的なものと言っても過言ではありません。

特に警告書が送られてくるなど何らかの形で紛争事件に巻き込まれることは、通常の業務以外の業務に労力・時間を費やすなど、本業に支障をきたすほど非常にうっとうしい感があります。

しかし裏を返して考えると権利者側、又は侵害者側のいずれになった場合であっても、自社の権利状態、又は会社の経営状態を振り返ってみる良い機会といえます。

安定経営を考えるならば紛争事件を経験しないことに越したことはありませんが、発想の転換によって、この機会を利用して知見、認識を広げることが必要でしょう。

警告書を発送する側の注意事項

侵害の事実を発見した場合

自分の権利を第3者によって侵害されていると判明した時は、自らの権利を守るために行動を起こすべきです。
具体的な行動としては以下の通りです。

  1. 紛争処理のシュミレーション(目的地、着地点の推測)
  2. 自己の権利の健全性の確認
  3. 警告書の発送
  4. 示談交渉
  5. 訴訟提起

紛争処理のシュミレーション(目的地、着地点の推測)

紛争事件の目的、着地点とは大きく2つあります。解決の着地点と金銭面の収支です。

着地点としては製品の差止、市場からの撤退、在庫品の廃棄、金銭賠償、和解を行う場合の条件の明確化など自社の経営状態及び侵害者の経営状態、マーケットの全体状況等を考慮に入れ、紛争処理の初期段階で明確にしておくことが大事です。

また金銭面の収支においては、自社の損害額を正確に把握し、紛争事件の規模を正確に認識しておき、弁護士、弁理士への費用も考慮した上で収支を計算しておくことが重要です。

2.自己の権利の健全性の確認

自分の認められた権利があったとしても、「無効審判制度」により無効とされる場合があるからです。そうなると権利の行使がまったく通用しなくなります。

不安定な権利であるため逆に訴えられることのないよう事前の調査は徹底的に行う必要があります。

3.警告書の発送

侵害の事実を発見してから、紛争シュミレーション、自己の権利の健全性を確認してようやく、警告書の発送、すなわち相手方へのアクションとなります。

1.2.を簡素なものにして警告書の発送をしてしまうと、後々の動きに振り回されてしまうため1.2は特に専門家のアドバイスを聞きながら行うと良いでしょう。

警告書には概略として「私の権利を侵害しております。この警告を無視して侵害行為を継続する場合は法的手段もやむを得ません」という内容のものを発送します。

ここで相手方を脅すような脅迫的な内容を記載されている方も、おられるようですが、そうした場合には、逆にその脅迫の責任を問われることになりますので警告書の内容にも注意する必要があります。

4.示談交渉

警告書に従わず、権利を侵害し続けられてしまうと、直ぐに訴訟を起こしたくなりますが、原告である特許権者が勝つ可能性は、あまり高くはありません

そこで訴訟を起こす前に示談交渉を行い、お互いの妥協点で示談を成功させることが有効な場合があります。

示談を成功させる適当な条件としては、特許や侵害の内容によってさまざまですが、以下のようなものがあります。

  • 過去の侵害行為については不問にし、在庫品は処分する。
  • 過去の侵害行為については不問にし、在庫品は特許の実施料を支払って販売を認め、以後は製造・販売しない。
  • 適当な特許の実施料、解決一時金を支払うことを条件として、続けて製造・販売することを認める。

交渉がまとまれば、契約書や覚書などで内容をか確認し、合意した内容を実行します。交渉が決裂した場合には、次の一手を打つ必要があります。

5.訴訟提起

特許権侵害の裁判は法律・技術・時には外国の専門知識を駆使しなければなりません。

裁判の手続きは、他の民事裁判同様、弁護士が代理人として行いますが、特許裁判には特許法や発明の技術面の専門知識が必要なため、弁理士も代理人として弁護士とタッグを組んで行うケースが一般的です。

警告書を受け取る側の注意事項

警告書を受け取った場合

突然の特許権者からの警告書は大変に愕かされるものです。

「貴社の商品は、弊社の特許の侵害をしている、損害を賠償せよ、侵害品の販売は即刻やめろ・・・」

受け取った場合にまず行うことは正確な状況把握です。相手方の権利の拡大解釈、当該品の見誤りなど、特許権者の間違いであることもすくなくありません。

権利内容、侵害指摘箇所における状況の把握を踏まえて侵害の有無を判断します。

権利者の主張に無理があると思ったら

侵害の事実がないようであれば、その理由を示した回答書を送りましょう。回答しないでいると無用な裁判を起こさせられるケースもあります。

無効審判も頭に入れながら交渉を進めて行きましょう。

無効審判、無効主張を行う場合

たとえ、相手方の権利を侵害していると考えられる場合があっても、そもそもの相手方の権利を無効であるとすることができる場合があります。それが無効審判です。

ここでのポイントは相手方の特許が特許権を認められるに足る要件を満たしていない部分を見つけ、そこを主張することです。そのためには相手方の特許における調査を徹底的に行う必要があります。

時には外国の知識が必要になってくる場合もあります。

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